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分子生物科学研究室 秦野グループのホームページ


  このホームページは、本学理工学部の化学・生物化学科に所属する秦野が運営する研究グループの様子を紹介するためのものです。卒研時にどこの研究室に進もうか悩んでいる群馬大学の学生や、大学院への進学を検討している卒研生などを訪問者として想定しています。進学先を探している高校生や専門知識があまりない一般の方々には少し難しいかもしれません。逆に、企業の研究所の方々や大学の教官には物足りない内容だと思います。今後、いろいろな方々に御満足していただけるように内容を充実させていきたいと思っています。


  我々のグループでは、食品産業の廃棄物である廃糖蜜中の褐色物質メラノイジン類似生成物melanoidin-like products; MLP)の構造特性を詳細に調べて、これを固定化した徐放性ゲルを作成して、植物を利用したファイトレメディエーション(植物修復)に応用することを主に研究しています。

  MLPは、この世の中を彩る光の三原色全てを吸収してしまうために黒く見えます。例えば、地球上最大のバイオマスである黒色土、味噌や醤油または石炭にMLPは多く含まれています。この他にも生物圏、非生物圏を問わず、有機物の存在するあらゆる場所にMLPは見いだされています。このようにMLPは普遍的なものであるにもかかわらず、どの様な機構で生成されるのか、どのような形をしているのか、などの詳しい特性はわかっていません。

  植物修復とは、植物が根から水分や養分を吸収する能力を利用して、土壌や地下水中の汚染物質を吸収させる技術を指します。対象となる有害物質はカドミウム、鉛などの重金属や、NOx、SOxなどの大気汚染物質の他、セレン、トリクロロエチレン、窒素化合物、環境ホルモンまたはウランやセシウムを始めとする放射性物質であり、非常に多種多様な汚染物質を吸収することができます。植物修復による土壌浄化機構としては、ファイトエクストラクション(植物抽出)、ファイトスタビライゼーション(植物吸着固定)、ファイトスティミュレーション(植物根粒菌分解)、ファイトボラタイリゼーション(植物気化放散)、ファイトトランスフォーメーション(植物転換分解)、ファイトマイニング(植物貴金属濃縮)などが挙げられます。本研究室では、主にファイトエクストラクションに注目して研究をおこなっています。

  近年、工場跡地や市街地の再開発に伴って重金属や有機化合物等による土壌汚染が発覚して問題となっています。重金属汚染土壌を改善する方法として現在、土壌改善の確実性の高い掘削除去が行われていますが、運搬・処理のコストが高いことや廃棄する為の代替地の確保などの問題点があります。これらの問題点を解決する方法として、植物修復が注目され始めています。この方法は従来の機械装置に比べ低コストで低濃度・広範囲の処理が可能であるという利点がある一方で、浄化に時間がかかる問題や植物の生育環境によって体内吸収率が異なるという問題もあります。これらの問題に対して我々のグループでは、キレート剤としてMLPを汚染土壌に添加して重金属などの移動性を高めることで体内吸収率を向上させる研究をおこなっています。

  また、我々のグループではアクティブラーニングの一種であるユダヤ式学習法を取り入れて、教育指導をおこなっています。現在では、授業や学生実験の分野にも採用して、普及活動に努めています。詳しくは、「自己紹介」の担当授業のリンクを参照して下さい。

ダイヤモンドの原石のように様々な可能性という"輝き"を秘めているMLP 。皆さんと一緒に、この原石を磨いていくことを楽しみにしています。


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